九州大学病院薬剤部にて、病院薬剤師の人材育成を目的とした管理者・主任研修を実施しました
九州大学病院では、今年度より新たに導入された「コンピテンシー評価」を単なる評価制度にとどめず、部下の育成と現場力の向上につなげるための実践研修を開催いたしました。対象は管理者層および主任層で、両研修を通じて「組織の中でどのように部下を支え、育成していくか」を学び、考える機会としました。
大学病院薬剤師が担う臨床・教育・研究のうち、とくに教育に焦点を当て、次世代を育てる役割を強化する必要があることが背景にあります。コンピテンシー評価を「育成につながる仕組み」として定着させ、薬剤部全体の成長を促すことを狙いとしました。

受講者の声(抜粋)
• 「評価面談を“詰問”にせず、どうしたら部下の成長につながる会話になるかを実践的に学べた」
• 「ロールプレイで自分の癖を知ることができ、実務にすぐ活かせると感じた」
• 「コンピテンシー評価をどう活用すればよいかが具体的に見えた」
• 「管理者は評価者ではなく、伴走者であるという言葉が印象に残った」
• 「あいさつや声かけといった小さな行動から、信頼関係づくりを意識していきたい」
また全員が「主任としての役割を改めて考えるきっかけになった」と回答しており、部下への声かけやフィードバックの方法を見直す契機になったとのコメントもいただきました。研修がそのような気づきにつながったことを、大変嬉しく思います。

薬剤部長 内田まやこ先生からのコメント
大学病院の薬剤師には、臨床・教育・研究という三本柱のうち、教育面においては、次世代を担う人材の育成という極めて重要な役割が求められています。
しかし、薬剤部の管理者を対象とした研修の機会は限られており、今回、当部が目指す薬剤師像の育成を目的に、プログラム構成について熟慮を重ねたうえで、実施をお願いする運びとなりました。
本研修では、座学に加え、ロールプレイやグループワークを通じて、当部で新たに策定したコンピテンシー評価を「育成の仕組み」として活用する視点を、実践的に学ぶことができました。
研修は終始和やかな雰囲気の中で進行し、笑い声のあふれる場面も多く、活発な意見交換が行われました。楽しさと学びが両立した、大変有意義な時間となりました。
今回の研修で得られた学びを礎に、今後さらに、組織全体としての育成力を高めてまいりたいと考えております。
本研修の実施にあたり、準備段階から当日の運営に至るまで、丁寧にご対応いただきました株式会社pharmakeの田口様に、心より御礼申し上げます。
今後とも変わらぬご支援を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
pharmakeは、これからも病院薬剤師の皆さまの成長と組織力強化に寄与できる研修を提供してまいります。