成長が早い組織実現に向けた管理者研修をIMSグループ 薬剤部にて実施
2024年12月10日
この度、IMS(イムス)グループ薬剤部様にて、管理職研修を開催いたしました。
本研修は、IMSグループ36病院の薬剤部門長および次席の先生方約50名を対象に実施しました。研修の目的は、病院経営に関わる薬剤部の責任者(薬剤部長)として、組織運営や部下育成の観点から必要なスキルを学び、健全な薬剤部運営に貢献することでした。具体的には、研修を通じて「成長が早い組織運営のポイント」を理解し、その実感を得ることで、翌日からの業務に活かせるきっかけを提供することを目指しました。研修の前半では、「成長が早い組織運営のポイント」と「組織内での関係性の質を深める」ことに焦点を当てました。特に、日常業務にすぐに活かせるコミュニケーションを中心に、参加者が相手の価値観やタイプに応じたアプローチを学ぶことができる内容としました。異なる病院の規模や文化を持つ管理者同士が、どのように効果的にコミュニケーションをとり、組織を前進させるかを共有することに重点を置きました。
研修の後半では、マンダラートを活用し、成長の早い組織を実現するための具体的なアクションプランを考えるワークショップを実施しました。このワークでは、前半で学んだ知識をもとに、参加者がそれぞれの病院の課題や特性に合ったアクションを具体化しました。特に、参加者同士が異なる組織の課題を持ちながらも共に検討することにより、多様な視点からの意見交換が活発に行われました。参加者からは、日常業務で実践できるヒントや方法を得ることができ、明日からすぐに活用できる内容を具体化できたとの意見が多く寄せられました。95%の受講者が満足と回答し、その理由として「成長が早い組織実現に向けて何をすべきか取り組みのヒントを得られたから」「成長が早い組織運営のポイントへの理解が深まったから」「部下育成のヒントを得られたから」という意見をいただきました。 参加者が言語化した「成長が早い組織」の特徴を統合すると、心理的安全性の確保と良好なコミュニケーションを基盤に、目標と役割が明確で、やりがいと適切な評価が提供される環境であることが明確になりました。研修会の最後には、参加全員が「成長が早い組織」を実現するために、明日から実行可能な具体的なアクションを挙げ、その結果として今後の病院運営や薬剤部の発展に繋がる契機となったのでは、と感じています。IMSグループ薬剤部様の管理職のマネジメント力強化の一助となれたことを大変嬉しく思います。
本研修の企画運営に携わった小田慎先生に、弊社の人材マネジメント研修についてインタビューさせて頂きました。
Q. 管理者研修の実施に至った課題・背景を教えてください
IMSグループ薬剤部では、専門スキル研修などの薬剤師の専門性を高める研修に加え、年次研修(入職前、1年次、2年次、5年次など)、ビジネススキル研修(コミュニケーションスキル、コーチング、リーダーシップ、組織マネジメントなど)、管理職(薬剤部長、次席対象)研修などさまざまな研修を毎年、IMSグループ薬剤部教育委員会が中心となり計画的に実施しています。背景には、病院経営の厳しさに加えて、薬剤師業務に対する期待の高まりや、限られたリソースの中でいかに効果的な運営を行うかという現実的な課題があります。組織力の強化は、単なる業務の効率化だけでなく、チームの協力体制を深め、組織全体の士気や職員の定着率にも大きく影響します。このような背景から、管理職の役割はますます重要となり、彼らが適切なリーダーシップを発揮するためのスキルが求められています。
そこで今回の管理職研修では、組織運営や部下育成の観点から必要なスキルを学び、健全な薬剤部運営に貢献することを目的に、人材育成・組織開発を得意としている株式会社pharmake田口恵実先生をお招きし、「成長が早い組織運営のポイントと実践」という演題で管理職研修を実施させていただきました。
Q. 今回の管理者研修において、pharmake の研修で役に立ったものはありますか?
今回は限られた時間ではありましたが、一方的な講義ではなく多くのワークを取り入れた管理職研修を実施いたしました。新型コロナウイルスの影響もあり、対面でのワーク形式の研修はなかなか実施出来ていなかったので、所属長同士が対面にて多様な意見を出し合うことが出来たことで、非常に有意義な研修となりました。このように、意見交換を通じて参加者同士のつながりが深まり、互いに刺激し合いながら学びを深められたことが、今回の研修の大きな成果の一つだと感じています。参加者からは「日常業務で実践できるヒントや方法を多く得ることができた」「明日からすぐに活用できる内容を具体的な行動計画を明確にすることが出来た」という意見が多くあがりました。また、普段部下には伝えられない自身が抱えている課題について意見を交わせたことも貴重な経験となったと感じている職員が多くみられました。このように、参加者が自身の課題に向き合い、他の参加者と共に解決策を模索できたことが、研修の効果を高める要因となったと考えています。受講者の95%が満足というアンケート結果からも満足度が高い研修が実施できたと考えています。
Q. 目的に対して、pharmake の研修ではどこまで達成できたとお考えですか?
今回の管理職研修では、『組織運営や部下育成の観点から必要なスキルを学び、健全な薬剤部運営に貢献すること』を目的にしているため、研修終了時点では80%程度の達成だと考えています。研修終了時点で80%の達成度という見積もりは、意識変容としては十分な成果を上げたと考えていますが、長期的な組織運営への行動変容の影響を評価するにはもう少し時間がかかるかもしれません。そのため、参加者が研修内容をどう活かしているか、組織にどんな変化が生まれるかを共に歩みながら確認していくことが大切です。研修終盤において、成長が早い組織にしていくための実現可能な目標を個々が設定し、明日から行動することを具体的に『行動コミットメント』としてワークシートに記載してもらいましたので、今後、設定した『行動コミットメント』を基に、その成果や課題を共に考えながら、より良い組織に向けてサポートしていきたいと考えています。これからの成果に期待しているところです。
Q. 管理者教育において、今後どういったことを実現していきたいですか?
研修を受講することで学びは増えると思いますが、それぞれの異なる環境下で実行に移すためには、学びを自組織の実情に合わせて柔軟に解釈し、効果的に適用していく力が求められると感じています。単に理論を理解するだけではなく、それをどのように実務に結びつけるか、そしてどのように現場の課題に適用していくかという点が、実際の運用において非常に重要です。今回の研修でも、挨拶の重要性を改めて学びましたが、挨拶は単に形式的に行うことが目的ではなく、どのような挨拶が効果的で、どのような挨拶が逆効果になるのか、その言葉が相手に与える影響を具体的なケーススタディを通じて考えてみることも必要かもしれません。また、将来的には実地研修として実際に各病院に出向き、現場の課題に一緒に取り組み、具体的な解決策を共に考える機会を提供することで、より実践的なスキルを身につけるサポートをしていきたいと思っています。
Q. 今後、参加者にはどのような行動変容を期待しますか?
先ずは、今回行動コミットメントという形で記載した内容を、それぞれが現場で実際に実施することを期待します。その上で誕生する新たな課題や問題点に関してどのような対策が望ましいのか、そもそも実施したやり方自体に問題が無かったのかなど検証し考える機会を作っていきたいと思っています。更に管理職研修だけでなく、ミドルマネジメント研修や新人研修を通じて、組織全体がやりがいのある心理的安全性が高い組織を、「誰かが作るのではなく、自分たちで未来を創る人材集団」を目指していきたいと考えています。
弊社の研修は、気づき、学び、活用し、振り返り、また活用するというサイクルを繰り返すことで、「わかる」を「できる」に変えるアプローチを提供します。研修では体験型ワークを通じて「はっ」と気づきを促し、モチベーションを向上させることで、職場で前向きに主体的に行動できるよう支援します。ビジネス業界における一般的な理論やノウハウを、病院薬剤師や医療従事者の実践場面に合わせて具体的に応用することで、明日から使える学びを提供する研修コンテンツを心がけています。
病院薬剤師の人材育成に関するお困りごとがございましたら、お問い合わせください。
【お問い合わせ】
株式会社pharmake 代表取締役社長 田口恵実
TEL 03-4590-7802 E-mail info@pharmake.co.jp