薬学生を対象にコミュニケーション実習を担当しました

2026年07月02日
導入事例

株式会社pharmake 代表 田口恵実が、2026年6月4日・11日の2日間、国際医療福祉大学 薬学部にて薬学生を対象としたコミュニケーション実習を担当しました。今回の実習では、患者さんとのコミュニケーションと、医師をはじめとする他職種とのコミュニケーションという2つの場面を取り上げました。どちらも講義を聞くだけではなく、実際の医療現場を想定したロールプレイを中心に、学生自身が「どう聴くか」「どう伝えるか」を考え、実践する構成としました。

6月4日|患者対応編

患者対応編では、「体験してから理解する」ことを大切にし、服薬指導場面を再現したロールプレイを行いました。学生は薬剤師役・患者役・観察役の3役に分かれて実践。患者役には「本音を隠した状態でスタートする」という設定を設け、薬剤師役が会話の中から患者さんの不安や背景にどのように気づき、寄り添うかを体験しました。

ロールプレイ後は、ECAM評価シートを使ってチームで振り返りを行いました。また、96枚のカードから「自分が大切にしている価値観」を選ぶワークも実施しました。患者さんと自分では、大切にしていることや物事の捉え方が同じとは限りません。まず自分自身の価値観を知り、他者との違いに気づくことで、相手の背景を理解しようとするコミュニケーションにつなげました。

実習で行ったこと

  • 薬剤師役・患者役・観察役に分かれた服薬指導のロールプレイ
  • 「本音を隠した患者」という設定から、不安や背景を聴く練習
  • ECAM評価シートを用いたチームでの振り返り
  • 96枚のカードを使った価値観ワーク

6月11日|他職種コミュニケーション編

2日目は、「疑義照会」を題材に、医療現場での他職種コミュニケーションを扱いました。疑義照会では、相手の状況や反応にかかわらず、患者安全のために必要な情報を簡潔かつ正確に伝える必要があります。

そこで今回は、情報伝達のフレームワークである「I-SBAR-C」を使い、伝える内容を整理したうえでロールプレイを行いました。ロールプレイでは、あえて「機嫌の悪い医師」という設定も用意し、相手の感情的な反応に引きずられるのではなく、「患者さんのために、いま何を確認し、何を伝える必要があるのか」を整理して対応することを実践しました。

また、いきなりロールプレイを行うのではなく、「アプローチ設計ワークシート」を使って、自分がどのようにコミュニケーションを取るのかを事前に言語化してから実践しました。

実習で行ったこと

  • 疑義照会場面を題材にしたロールプレイ
  • I-SBAR-Cを使った情報整理
  • 感情的な医師という設定への対応
  • アプローチ設計ワークシートによる事前の言語化
  • 患者安全・法令遵守を優先したコミュニケーションの実践

受講した学生の声

患者対応編

「ロールプレイを通して、患者さんとコミュニケーションを取る上で大切なのは話すことよりも聞くことだと学ぶことができました。」
「将来薬剤師になった際にどのように患者さんと接するかを具体的にイメージすることができ、とても有意義な時間になりました。」
「ロープレをすることで自分が薬剤師になった時の解像度がとても上がりました。」
「人によって価値観は少しずつ異なるということを意識して、コミュニケーションをしようと思う。」

他職種コミュニケーション編

「同じ医療職同士でのコミュニケーションの仕方について具体的に学んだことがなかったので、自分にとって為になる授業でした。」
「ロールプレイを通して実際に話すことで、その状況でどのようにするべきかがわかりやすかった。」
「I-SBAR-Cを使った伝達の方が伝えやすかった。感情の寄り添いに割く容量をすべて情報の整理に使えたため。」
「患者さんの心に寄り添い、他職種には簡潔で正確なコミュニケーションができるよう、教えていただいたことを実践していきたいと思います。」

「知っている」だけでなく、実際にできるところまで

今回の2日間では、患者さんとのコミュニケーションと他職種とのコミュニケーションを、それぞれ異なる場面から実践しました。コミュニケーションは、知識として「わかる」だけでは、実際の場面でできるようになるとは限りません。

だからこそ、実際に話してみる。相手役から反応を受け取る。自分のコミュニケーションを振り返る。そして、もう一度やってみる。pharmakeでは、こうした体験と振り返りを通じて、学生が将来の医療現場で使えるところまでを意識した研修・実習を設計しています。